うつ病を中心とする「心の病」に罹患している患者数が激増しています。中でも、就業人口割合が高い20歳代~40歳代の患者数の増加が目立っており、企業様にとって大きな不安要因になっています。
「産業人メンタルヘルス白書2009年版」によれば、「心の病」による休業者が復職後、再びメンタルヘルス不調により休業する割合は平均してなんと32.6%。これは、「心の病」による休業の場合には再休業率がきわめて高く、再休業の防止が重要な課題となってることを表しています。従業員数の少ない企業様ほど、復職できずに退職する従業員の割合が高くなっている現状があります。
メンタルヘルス不調者が増加していると答えた企業を対象に、特に増加が目立つ年代層について
休業状態が続くと、なるべく早く復職したいという従業員本人の希望もあり、本来復職に望ましいと考えられる時期よりも無理して早めに復職する傾向がみられます。
この「早すぎる復職」が、病気の悪化 〜 再休業 という悪循環を招く原因と考えられます。
特に、うつ病は急性期から継続治療、維持治療へのステップが再発予防に重要で、この時期に 「早すぎる復職」をして無理してしまうと、再発率が高くなることが考えられます。 病気の回復には思っているより多くの時間を要します。医師の指導のもと、復職の時期や職場環境の整備などに十分な配慮を行い、無理のない形で職場復帰へのステップが必要です。